集刊 TOMのコラム|オートバイに昂ぶる |
オートバイの魅力
二十代後半に免許を取得し、それから飽きもせずオートバイに乗り続けている。十代の少年ならいざしらず、この歳になってオートバイに魅せられている。
小さいけれど、一生懸命、鼓動を刻むエンジンが好きである。高いギアでいい加減に運転していると、かぶりぎみになり、ブスブス言い出したりする。そんなときはおもいっきり回して、元気づけてあげなければならない。なんだか生命に似たものを感じるのである。
またオートバイには、身体を傾けると自然にカーブし、しかも視線を向けたところへ曲がっていくという、二輪ならではの独特な性質がある。こうしたところは、意志を持った生き物という感じがする。
オートバイは生き生きとしている。私にとって、それは紛れもなく生の象徴だ。そしてオートバイに限らず、生き生きとしたものが好きなのである。生のエネルギーを与えてくれるような、生き生きとしたものを私は望んでいる。きっとオートバイは、その一端を担うものなのであろう。(2000/8/22)