集刊 TOMのコラム渓流に遊ぶ


メトロ帽

 釣りをするときには、帽子が好みのものでないと、どうしても気分が上がらない。大きさ・形・材質、すべてにおいて満足していないと、つねに頭の上に違和感がつきまとい、釣りに集中できない。

 私がかぶっているのはメトロ帽である。頭は丸型、ツバは斜め下向きについていて、クルーハットとも呼ばれている。使っているのはフォックスファイアーの製品であるが、買ったのは相当の昔で、現在のカタログには載っていない。

 ベースボールキャップも軽快でいいのだが、つばが大きいせいで、突風が吹くと帽子が飛ばされてしまう。また耳と顔の横が日焼けしてしまう。最近とくに顔の横のシミが多くなって気にしているので、その部分をかくせるハットを選ぶことになる。

 このメトロ帽、ツバの長さは6センチ弱。これより長くなると、首を振って左右や後ろを確認するとき、少し邪魔な感じがする。そして斜め下を向いているので、効率よく太陽光をカットしてくれる。これがまっすぐなツバだと意外と眩しい。前から強風が吹いてきたときには、ツバの後ろ側を跳ね上げると飛ばされることはない。

 素材は綿100パーセントだが、突然の雨にも髪がそれほど濡れない。綿が詰まった素材であるのと、半円球状の頭部から斜めのツバに向かって自然と水が流れていくからだ。頭部が平らな帽子では、どうしても水がたまってしまう。夏の雨のあとは、汗と雨が混じって臭くなるので、帰ったらぬるま湯で洗っている。

 サファリハットやストローハットもかぶってみたが、結局このメトロ帽に戻ってきた。私の釣りのよい相棒であり、これがなかなか手放せない。

19才のとき買って
ずっとかぶっている
 
(2019/1/18)


ホームへ
inserted by FC2 system