集刊 TOMのコラム能管を吹く


篠笛を作る その3

 前回は、巻きを入れず、素竹の雰囲気を生かした笛を作りましたが、今回は、籐の天地巻き(頭部と管尻を巻いたもの)に、挑戦しました。管内も、朱で塗りますから、伝統的な篠笛の姿になります。

巻きを入れる部分を、切り出しで彫り込み、サンドペーパーで仕上げます。こうすることで、巻きが緩みにくくなりますし、笛の姿も上品になります。
木工用ボンドを塗り、籐を巻きます。籐は数分水につけるておくと、柔らかくなって巻きやすいです。表皮が表になるよう、また隙間ができないように、丁寧に作業を進めます。
できあがりました。上が7本調子(B管)、下が6本(B♭管)です。ちなみに、その下は能管です。樺(桜の樹皮)で総巻きし、漆で固められています。

 籐巻きは、細かく見てみれば不満なところも多々あるのですが、初めてにしては、なかなか上手く巻けたようです。巻き始めの一周ぐらいは、瞬間接着材でとめた方がいいと思います。私は木工用ボンドをつけて、手で押さえていましたが、手が疲れます(笑)
(2003/12/18)


次へ
inserted by FC2 system