集刊 TOMのコラム


獅子舞(奥多摩・奥氷川神社)

 奥多摩の各集落には、獅子舞が伝わっております。よくお正月に見かける、一匹獅子ではなく、牡獅子二匹(大太夫・小太夫)・女獅子一匹の、計三匹が戯れる獅子舞です。
 いくつかの演目がありますが、ここに紹介するものは、女獅子をめぐって、大太夫と小太夫が喧嘩をするというものです。滑稽さと勇壮さを兼ね備えた、見応えのある舞です。

獅子舞の幕開けです
篠笛のお囃子が獅子を先導し
社殿前の広場を一周します
小競り合いが始まりました
手前が女獅子
竿を境にして押し合っているのが
大太夫と小太夫
炎天下、演者は汗だく
演目は「棹がかり」
一方がやられてしまいました
息も絶え絶えのところに
角による最期の一撃を受けます
演目は「女獅子がくし」
お囃子に合わせて
一定のリズムを刻むささら摺り
花笠の中はうら若き乙女です
少年やおじさんが振り袖姿で
演じる集落もあるそうです

 家に帰っても、獅子舞のお囃子の音が、頭のなかを巡って、消えることがありません。鉦・太鼓の入らない、篠笛とささらだけのお囃子は、素朴な中にもたおやかさがあり、私は大好きです。

眼下には、日原川 色鮮やかな花笠 夏の盛りです

(2004/8/8)


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